筑紫もちの「餅」の秘密

丁寧に煉りあげ生まれる食感

やわらかさの中にも、はね返すような歯切れのよいコシ。この筑紫もちの食感を生み出すのが「餅煉り」です。餅煉りには、大きくわけて2つの工程があります。まずは「蒸煉(じょうれん)」。蒸煉機で、餅粉(ヒヨク米)に蒸気(熱)を入れながらおよそ30分間じっくりと蒸します。そうすることでやわらかくムラのない均一な食感に仕上がります。次に「煉り」。専用の釜に移し、砂糖などの材料を加えてさらに約75分間かけて煉りあげます。この頃にはつやつやと輝くほどなめらかな質感に。通常、餅は冷めると硬くなるものですが、筑紫もちは、独自の配合と製法により冷めてもやわらかい食感を実現しています。

黄な粉と溶け合う究極の餅を求めて

筑紫もちにふさわしい餅に煉りあげるのが、餅煉り職人の使命です。現在、餅煉りができるのは7名のみ。季節や気温によっても大きく変化する煉り釜温度の徹底管理・絶妙な火加減。餅の粘りや色で仕上がりを正確に見極められるのも、長年の経験により培われた「職人技」です。餅煉りの作業場は蒸す・煉るの工程ゆえ、室温は40℃以上に達します。過酷な環境と重労働の中でも、決して妥協することなく、職人としての誇りをもって品質を守り伝え、日々つくり続けています。その職人たちの存在が、筑紫もちのおいしさを支えています。煉りあがった餅は、とろとろで、その色とつややかさは、思わず声をあげてしまうほどの美しさ。そして一晩寝かせて、歯切れのよい食感が生まれるのをじっと待ちます。翌日、餅は小さく切り分けられながら、金色の黄な粉をまとい、筑紫もちへと生まれ変わるのです。

蒸煉(高温の蒸気で 一気に蒸す)された餅

つややかでなめらかな餅へ

煉りあがったできたての餅

花田 大展:職人歴17年

今のおいしさに満足せず、思いを込めて日々追求する

日々思っていることは、とにかく安心安全であること。また、如水庵の掲げる「健康に良いお菓子をつくる」ということは常に心掛けています。基本を守りつつ、現状に満足せず、課題を見つけ改善に取り組み、向上心を持ってさらに多くの技術の修得に励んでいます。
実は…入社するまで甘いものが大の苦手でした(笑)。でもお菓子と向き合ううちに、自然と食べられるどころか、おいしいと感じるまでになりました。甘いものが苦手な人でも、不思議と如水庵のお菓子はおいしく食べられる。そういう魅力があるんです。味だけではなくつくり手の気持ちが伝わるからだと思います。お客様からのお声やご意見を糧にこれからも成長し続けていきたいと思っています。